久しぶりに宝塚のバウホール(小劇場)に出向き星組若手メンバーの「メイちゃんの執事」を観て来ました。
少女漫画を舞台化したものらしいのですが、なんの予習もせずに劇場へ出かけ、「今風の話題についていけなかったらどうしよう・・・」という心配は杞憂に終わりました。
幕開きからおもしろくてグイグイ舞台に引っ張られて、客席でニヤニヤしているうちに、あっという間に舞台は終わってしまいました。
ある日突然交通事故で両親を亡くした少女は実は大金持ちのおじい様がいて、執事に迎えられてお嬢様学校へ転校して執事と共に生活をする・・・という、突拍子もないストーリーなんだけど・・・
今はこんなに汚い身なりをしているけど本当は私はお金持ちのお嬢様で、執事がいるのよ・・・って言うのは、
少女の願望ですよね・・・ねっ?ねっ??
前回の「愛と青春の旅立ち」に引き続き、現実逃避のできる作品じゃないですか!
お互いの執事を賭けて決闘を申し込み、勝ったら相手の執事をもらっちゃうなんて、まるでチェスのコマ取りみたいな設定も漫画ならではの発想ですね。
でも楽しかった~♪
出演者の娘役全員がお嬢様役で男役全員が彼女たちに仕える執事たちという、普通では有り得ない設定のお芝居を「ありえねぇ・・・」という突っ込みをさせないまま観させてくれたのは出演者さんたちの演技力の賜物です。
みなさんそれぞれの役になりきって漫画の世界を現実の世界として見せてくれました。
主演の紅ゆずるさんが、劇画から抜け出たようなイケメンの執事で、とにかくかっこよく、相手役のメイちゃん(音波みのり)も少女漫画のヒロインになりきっていて、とにかく楽しめた作品でした。
演出もとても斬新で、演出家は誰??と気になり、終演後にプログラムを購入。
児玉明子さんでした。久しくお名前を見なかったわと思っていたらカナダで演劇の研修をしていたとプログラムに書いてありました。
その成果は十分に出ていたと思います。
ドキドキワクワクの演出で本当に楽しめました。
久々の小ホールで良い作品に当たってよかったです。