大須演芸場再びの続き
大須ツァーの当日朝、せっせと着物を着ている最中に一緒に行く予定だったチー坊から電話が入る。
「ごめんねーーー風邪ひいちゃって、かなり治ってるんだけど、職業柄完治させないといけないから今日は休みます!」 ・・・えらい、元気の良い声だったナ・・・。 現在介護ヘルパーをしているチー坊だから万病の元・風邪は「完治」させないとね。 それにしても元美容師でもあるチー坊には本日出演者のみるくちゃんの着物の着付けと『座布団反し』の大役をお願いしてあったんですよ。 その前にやはり同行者のつぼみさんから「ゆっくり寝ていたいので今日は着物では行きません」とメールをもらっています。 ってことは今年も座布団反しは私の仕事か・・・。 決していやではありませんが、のほほんと観客に徹する予定だった私はちょっと緊張する。 そしてみるくちゃんの着付けだって、プロのチー坊みたいにはビシッっと着せられないし・・・。やること一杯じゃん・・・。 予期せぬ出来事は突然降りかかるものですね。 大須到着!! 地下鉄の駅を降りるとすぐに大須観音があります。お参りしてから行こうと境内に入ると、本日は骨董市が開かれていました。 境内でむしろの上に並べられた怪しげな、小汚い品々・・・いや由緒あるかもしれない珍品たち。 不二家のペコちゃんの珍しい陶器の大きなお人形が5000円くらいの値段で売られていました。(ちょっと欲しかったりした) お人形の横に「ごめんなさい。ペコちゃん」と手書きのメッセージが添えられていました。 「悪いのはペコちゃんじゃないよ」と私はお人形に話しかけました(T_T) 骨董市が大好きな紫蝶さんがキセルとキセル入れを購入。 それで落語の所作のお勉強をするらしいです。 演芸場の楽屋では、去年のようにメンバーで楽しく飲み食いしながら出番を待とうと思っていたのに、今年は和太鼓と日本舞踊の出し物があって、それらの出演者さんたちとの共同の楽屋使用となっていました。 とにかく狭い楽屋を大勢のメンバーでキチキチに詰めあい、譲り合っての使用でしたので去年のような「まったりとした」時間は過ごせませんでした。 予期せぬ出来事は突然降りかかるのじゃ・・・。 はい本番です。 まずはみるくちゃんの落語から。 女性落語家がやりやすい「嫁姑問題」を取り上げた『里帰り』 何かと小うるさい姑に嫌気がさしたお嫁さんが里に帰って自分の父親に「あの姑には我慢できないので、どうしても離婚したい」と相談を持ちかけると、その父親は「そんなに憎かったら殺せ」と毒の薬を娘に渡します。 ただし、「今殺せばお前が疑われるから今から一年間お姑さんにとにかく優しくしなさい」と提案します。 「犬猿の中で姑が突然死すれば近所の人がお前を疑うが、姑と仲良くしていれば誰もお前を疑わないよ」と、完全犯罪の手引きを教えるのです。 父親に言われたとおり姑に優しく接しているうちに二人はどんどん仲良しになり、一年後には誰もがうらやむ仲良しの嫁姑になる。そして父親にその毒薬を返しに行くと、父親がその結果をとても喜び「その粉は只のうどん粉だよ」と真相を明かす・・・というお話。 これはみるくちゃんのオハコなのですが、なかなか月例寄席に参加できない私は初めて聞きました。 嫁姑という身近な問題を取り上げた話しなので、客席で女は嫁になったり姑になったりして聞きながら、そして男は嫁の父親になって聞くことができます。どちら様も心当たりがあるようで・・・ この話しの間中、お客さんが何度もうなずいているのを発見。 最終的には嫁姑がとても仲良しになって、そのお嫁さんは子供を身篭ってそれはそれは幸せにすごすのでした。・・・という、落語にしては珍しいハッピーエンドのオチです。 「その人がきらいだったらまずは優しくしてあげなさい」なんて・・・とても哲学的だし、宗教的なお話ではありませんか。 演劇部出身のみるくちゃんならではの語り聞かせる噺でした。 主催元の「笑い学会」の支部長さんからも「素晴らしかった」と、絶賛のお言葉を頂戴いたしました。 高座を降りたみるくちゃんの感想は「話しながら、あーーー、もうここまで来ちゃった。もう終わっちゃう。寂しいよーーー」と思っていたということでした。 とにかくあこがれの大須演芸場で落語ができてとても嬉しかったそうな・・・。 みるくちゃんにとことん付き合った私は夜中の12時まで落語について熱く熱く語り合ったのでした。 他の出演者さんのさん太さんとヘルさんはほとんどプロですから「ウケて当たり前」 お二人ともお疲れ様でした(これだけかい!!) 終演後に大須の居酒屋さんで紫蝶さんからキセルを手渡されたさん太さん。 町人の吸い方、花魁の吸い方・・・と職業別にキセルの持ち方を変えて示してくださいました。 へぇぇぇ・・・・職業でその持ち方がちがうんですねーーー。でもってすぐにそれができちゃうあなたは素晴らしい!! 落語って奥深いですね・・・シロウトの私の率直な感想でした。 大須ツァー予測以上に楽しかったです。 食べ物屋さんがどこもおいしかったですね。 大須バンザイ!! そうだ、ヘルさん、奥様へのケイタイメールの小まめな定時連絡お疲れ様でしたーー。 終演後にヘルさんに「とても楽しかったです」と声かけてくれた若い女の子、可愛かったですねーーー。 来年もきっと会えるよねーーー。
by moonislandn
| 2007-01-30 01:06
| 落語
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